バイオマテリアル

バイオマテリアル(生体材料)とは、医学や歯学分野において、主にヒトに移植することを目的とした材料のことを呼びます。具体的な例としては、人工関節やデンタルインプラントなどが挙げられます。我々はポリ乳酸やゼラチンといった天然由来のバイオポリマーを素材として用いることにより、生体適合性や生分解性を有するハイドロゲルやファイバーを作製し、バイオマテリアルへの応用を検討しています。
バイオポリマーを骨格に用いたハイドロゲルには凝集剤、土壌保水剤、化粧品、機能性食品、生医学材料への応用が期待されています。我々は生医学用途等に応用可能な刺激応答性ゲル(熱応答タイプpH応答タイプ酵素硬化タイプ)の開発を行ってきました。また、具体的な応用・用途として、ポリビニルアルコール(PVA)のハイドロゲルにγ−ポリグルタミン酸(γ-PGA)を複合化することで、湿潤環境を保持することで創治癒を促進するモイストヒーリングタイプの創傷被覆材を開発しました(国立循環器病センターとの共同研究)。

また、電界紡糸法を利用することでバイオポリマーのファイバーを作製し、再生医療における細胞足場材料DDS (Drug Delivery System)担体への応用を行っています。これまでに膵癌をターゲットとする抗癌剤含有の不織布製剤や幹細胞の増殖・分化に有望な細胞足場材料を開発しました。

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