南方研究室 大阪大学大学院工学研究科 応用化学専攻物質機能化学講座 精密合成化学領域

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研究内容

ヘテロ環化合物は、医薬、農薬をはじめとする生理活性物質やそれらの合成中間体として重要である。当研究室では複素環構築のための新方法の開発ならびに機能性複素環の合成に取り組んでいる。以下に最近の成果の一例を記す。 

❶ ヘテロ原子-ハロゲン結合を活用するシンプルなヘテロ環合成法の開発

炭素-炭素二重結合(フラーレンも含めて)を炭素源とし、窒素-ハロゲン結合を活用することにより、シンプルなヘテロ環が構築できる。

Acc. Chem. Res. 2009, 42, 1172.


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❷ 二酸化炭素の合成化学への活用

次亜ヨウ素酸tert-ブチルを用いることにより、温和な条件下でのCO2の非共役不飽和アルコールへの固定化を実現した。

Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 1309.


二酸化炭素が誘起することによるオレフィン類のハロアミド化反応を開発

Org. Lett. 2006, 8, 967. Org. Bio.mol. Chem. 2010, 8, 1424.


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❸ 水-シリカ系による有機合成反応の開発

水中における有機物質の疎水性相互作用を利用し、シリカ上で化学反応を生起させることに成功した。

Chem. Rev. 2009, 109, 711. Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 79.


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❹ 有機物質の無機多孔体への新しい内包法の開発

疎溶媒性相互作用を活用して、フラーレンC60を規則正しい細孔径をもつシリカであるMCM-41へ内包できることを見出した。

J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 1536.


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