電界紡糸ナノファイバー

 ナノサイズのファイバー作製法として電界紡糸(エレクトロスピニング)が1930年代から知られています。電界紡糸ではポリマー溶液(あるいは溶融ポリマー)をシリンジに入れ、シリンジのニードルとコレクター間に高電圧をかけながらポリマー溶液を射出させます。電圧がしきい値を超えると、電荷の反発力がポリマー液滴の表面張力に打ち勝って、電荷を帯びた噴流が発生します。電場内で噴流は伸長して非常に細いファイバーを形成し、コレクター上にファイバーが集積されます。

電界紡糸によるナノファイバーの作製の特徴として、@直径50〜500nmの直径を持ち、新しいモルフォロジーや性質を持つナノファイバーが生成する、Aファイバーの表面積が大きい、B長繊維が得られる、C生成する不織布の微細構造が制御可能である、D幅広いポリマー液からファイバーが作製できる、E紡糸操作が簡便である、F装置が安価である、などが挙げられます。

我々は電界紡糸により様々なポリマーからナノファイバーの作製を行い、細胞足場材料、機能材料の固定化担体、DDS用担体、燃料電池用デバイス、複合材料の力学的補強材、生分解試験用サンプル等への応用を行っています。

応用例

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