大阪大学工学研究科 反応分子化学領域

キラル触媒を利用した不斉合成 Asymmetric Catalysis

右手と左手、鏡に映さないと「同じ形」になりません。 こうした鏡合わせの関係となる分子のペア(エナンチオマー)のうち、片方だけを選択的に作る反応は、医薬品や香料など生産を支える重要な技術です。 特に、キラルな触媒を利用した「不斉触媒反応」は、ごく少量のキラル分子をもとに、その数十倍以上の光学活性化合物を生産できる最も理想的な合成法といえます。

極性転換に基づく不斉アミノ化反応

[selected examples]
J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 15620-15623. [Link]
Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, 14400-14404. [Link]
Org. Lett. 2019, 21, 4284-4288. [Link]

パラジウム触媒を用いた不斉置換反応

[selected examples]
Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, 6973-6977. [Link]
Chem. Eur. J. 2018, 24, 6525-6529. [Link]

高活性カチオンを駆使した分子変換 Transformations with Activated Cations

正電荷を帯びた化学種(カチオン)は、多重結合や芳香環などの「電子豊富な分子」への付加を足掛かりとして、様々な化学反応を駆動することが知られています。 私たちのグループでは、高反応性カチオンの新しい発生法について研究しており、それを利用した効率的な分子変換反応の開発を行っています。

リンカチオンを利用した有機リン化合物の合成

[selected examples]
J. Am. Chem. Soc. 2017, 139, 6106-6109. [Link]
Org. Lett. 2019, 21, 1467-1470. [Link]
Org. Lett. 2020, 22, 3185-3189. [Link]

水車型有機分子触媒による高活性カチオン種の創出

[selected examples]
J. Am. Chem. Soc 2020, 142, 1621-1629. [Link]
Org. Lett. 2021, 23, 2380-2385. [Link]

炭素-水素結合の直接変換反応 Direct C-H Functionalization

有機分子は様々な種類の化学結合から構成されていますが、その中でも炭素-水素結合は1番ありふれたものであり、また非常に頑丈な結合でもあります。 この炭素-水素結合を「触媒」を使って切断し、他の分子と結合させる反応は、次世代型カップリング反応として世界中で活発な研究が行われています。 当研究室では、パラジウム(Pd)銅(Cu)ロジウム(Rh)などの金属触媒を利用して、数多くのオリジナル反応を開発しています。

脱水素カップリングを活用した縮環分子合成

[selected examples]
Angew. Chem. Int. Ed. 2017, 56, 12746-12750. [Link]
Org. Lett. 2021, 23, 4, 1349-1354. [Link]

ビニレントランスファー法による環化カップリング

[selected examples]
ACS Catal. 2019, 9, 11455-11460. [Link]
Org. Lett. 2020, 22, 3547-3550. [Link]
Org. Lett. 2020, 22, 5706-5711. [Link]