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研究プロジェクトPROJECT


日本医療研究開発機構(AMED)官民による若手研究者発掘支援事業
社会実装目的型の医療機器創出支援プロジェクト  研究代表者:松崎 典弥 R2年(2020)-R4年(2022)

本研究は、大別して以下の2つの研究項目で構成される。
1. 「臨床がんの遺伝子情報維持に必要な物理化学的因子の解明」⇒(基盤研究(A))
2. 「生物学的因子の解明と臨床がん三次元ハイスループットスクリーニングシステムの創製」⇒(当該AMED事業)

研究項目1は「科学研究費補助金 基盤研究(A)」、研究項目2は「当該AMED事業」で推進され、相互に密接に連携しながら分担して研究を進め、最終的に知見を統合する予定である。 基盤研究(A)では、患者がん細胞の遺伝子情報維持をin vitroで達成するために必要な「硬さ」、「密度」、「組成」の3つの物理化学的因子を制御したin vitro三次元培養法の確立を目的としている。「なぜ、一般的な培養法では維持されず、PDXマウスでは維持されるのか」という学術的な問いを解明することを目的としており、主に物理化学的視点から詳細に取り組む予定である。 当該AMED事業では、項目1の物理化学的因子の検討で得られた知見に加え、「血管網」、「線維芽細胞」、「増殖因子」の生物学的因子を組み合わせて最適化された三次元培養法を用い、96ウェルへのハイスループット化と、抗がん剤スクリーニングシステムの開発を目的とした。96ウェルのような小さな容積(< 200 ml/ウェル)で三次元培養を維持するためには、細胞数や培地量、ECM量を最適化する必要があるだけでなく、長期間の維持も困難になる。従って、研究項目1で得られた条件を更に再検討する必要があるため、別の研究項目として設定した。 以上より、研究項目1と項目2はそれぞれ別の研究計画として平行して研究を進めるが、結果を相互に密接に連携させることで、最終的に知見を統合して本研究を達成する予定である。