溶媒精製装置マニュアル

 

 

溶媒の取り方:

上図:初期状態から。

1.  ポンプの電源オン。溶媒精製装置本体の真空ラインのバルブを開く。

2.  フラスコを取り付ける。エースコック(2コ)、セプタムがしまっているのを確認。

3.  3を開く(上向き)。

4.  2を開きフラスコ内を減圧

5.  1を切り替えてフラスコ内を窒素置換する。

6.  減圧、窒素置換を3回繰り返す。最後に減圧。

7.  2を閉じて1N2側にする。(フラスコ内は真空の状態。)

8.  4を開いてフラスコ内に溶媒を溜める。適当なところで4を閉じる。(溶媒出しすぎるな!!

9.  2を開きフラスコ内の圧を完全に戻す。(上図、溶媒使用時参照)

10. セプタムを半開きにし、エースコック(上)を緩めていき窒素置換する。置換が終わればセプタムを閉める。

11. エースコックをシリンジの針が通る隙間ができる程度に緩める。

12. セプタム部からシリンジ針を刺し、溶媒をとる。

(けっこう圧がかかっているので注意。シリンジの針やオスの方をしっかり押さえておくこと。)

13. エースコックを閉じる。

14. 溶媒精製装置本体の真空ラインのバルブを閉じ、ポンプの電源を切って終了。

 

通常は上図:溶媒使用時の状態。10からの手順でよい。

 

(注)24を開いた状態で1を減圧することは厳禁。溶媒がダイレクトにポンプにいってしまう。

 


溶媒の注ぎ足し方:

上図:溶媒使用時の状態から。

1.  セプタムを半開きにし、エースコック(上)を緩めていき窒素フローさせる。

2.  24を半開き状態(もしくは4を完全に開いてから2をゆっくり閉めていく)にして溶媒を注ぎ足す。適当なところでを閉め、は開いておく。(溶媒出しすぎるな!!)(溶媒が出てくるまでやや時間がかかることもある。)

3.  セプタム、エースコック(上)の順に閉める。

 

グローブ用の溶媒を採るときも操作はほとんど同じ。

グローブ専用の器具を取り付ける。3を下向きに開いて後は同じ。

グローブ用の器具は中に入っている溶媒の量がわからないので勘に頼るしかない。満タンで500mLぐらいは入るだろう。何かいい案があればよろしく。

 

週はじめに:

基本、溶媒は注ぎ足しで1週間使い続ける。週の初めにフラスコ内に残っている溶媒を捨てて初期状態から溶媒を入れなおす作業を行う。

     毎週はじめ、係が溶媒を捨てる。利用できるものは再利用する。(エーテル、ヘキサン、ジクロロ)

     はじめに溶媒を使う人がその溶媒を入れる。注ぎ足しの手順でOK。(溶媒出しすぎるな!!

 

 

メンテナンス関係:

キャニスター缶の交換:

1.  溶媒精製装置本体のカラムの上下にあるカラーのコックを閉じる。(閉じないと溶媒が垂れ流し。)

2.  キャニスター缶につながっているラインをはずす。

3.  新しいキャニスター缶にラインを取り付ける。窒素ライン、溶媒ラインの順で取り付ける。(事故防止のため)

キャニスター缶の溶媒を使い切ってからの交換。(溶媒を最後まで使い切っても装置自体には全く問題ないとのことです。)

日ごろの減り具合の確認は、ヘルスメーターの上にキャニスター缶を置き、重さをチェックしていくという案がある。なくなりそうになったら注文して、なくなってから交換。

 

 

フィルターの掃除:

カラムと供給口の間にフィルターがある。それを年一回ぐらい掃除しないといけない。フィルターをはずし、溶媒の流れる向きとは逆向きから風圧でゴミを飛ばすだけでよい。フィルターをはずすときは溶媒精製装置本体のカラムの上下にあるカラーのコックを閉じる。(閉じないと溶媒が垂れ流し。)

 

 

 

 

窒素圧:

溶媒精製装置本体のメーターが0.08MPaぐらいになるように窒素ボンベのレギュレーターで調整。それ以上だと危険。この圧(0.08MPa)でも、シリンジの針を刺すと結構押されるので注意。

 

 

窒素ボンベの交換:

窒素ボンベは常に予備で1本置いておく。

ボンベ圧が1MPaになったら交換。

交換は、窒素ボンベと溶媒精製装置本体との接続部分をはずしてから行う。

 

 

フラスコの洗浄:

フラスコをはずすときは必ず圧を抜いてからはずす。

圧抜きをしないとフラスコが勢いよくはずれて危険。