インタビュー

サークルも、バイトも、そして工学賞も!!

平成29年度大阪大学工学賞受賞
大阪大学大学院工学研究科応用化学専攻
鳶巣研究室 修士課程1年 川島裕貴さん

<工学賞とは>
工学賞とは、学部4年間の成績優秀者に送られる工学部独自の賞。応用自然科学科からは、応用化学科目2名、その他3科目から各1名が選ばれます。受賞者には工学部長より賞状と記念品が送られます。

インタビューに応じる川島さん(阪大 鳶巣研究室)

祖母が一番喜んでくれた工学賞

私は下宿生で、3回生までは授業の他にサークルやバイトなどで忙しい生活でしたが、せっかく大学に入ったのだから授業にはしっかり取り組もうと思い、真面目に出席するように心がけてきました。ただ、工学賞を頂けるとは全く予想しておらず、受賞を知ったときは意外な気持ちでしたが、このような賞を頂いた経験がなかったので、とても感激しました!
家族も喜んでくれて、特に祖母が喜んでくれたのが嬉しかったですね(笑)。
記念品は実家に持って帰って、両親と祖母に見せました。

研究室の前で記念撮影

バトミントンで味わった達成感

授業以外のプライベートでは、初心者が真面目に練習するサークルで、バドミントンに打ち込みました。バドミントンは見た目以上にキツいのですが、ストイックに3年ほど練習を重ねました。その結果、豊中市の大会(4部ですが・・・)の団体戦で優勝することができたのです。このときの達成感は大きかった(笑)。

バドミントンに打ち込む川島さん

実際にモノを扱う応用化学の道へ

私は実際にモノを扱う研究をしたかったので、1年生終わりの配属時に応用化学を選びました。物理や精密でもモノを扱っているのですが、研究室によっては理論系の研究をすることになるので、化学か生物にしようと思っていました。悩んだ末に、新しい物質の合成に取り組む研究室が多い応用化学科目を選ぶことにしました。
正直なところ、友人の多くが応用化学科目を指向した影響が大きかったです。

化学の魅力は、一番小さなスケールで材料の物性を変化させるので、結果として一番大きな変化を生み出すことができることだと思います。

面白くて繊細な、化学の世界

研究室での卒論テーマは「炭素-硫黄結合の切断を経る縮環チオフェン合成」。
化学の実験はうまくいかないことも多いのですが、結果が出たときは最高に感激ですね。いろいろ工夫を重ねることで、目的物質の収率が向上していく過程が一番面白みを感じます。NMR分析で原料のピークが消えたときは、本当に嬉しいです!
その一方で、化学反応の繊細さには驚かされました。窒素純度が99.9999%では反応が進まなくて、99.99999%なら反応が進んだりするのが化学の世界。油断できない、非常にシビアな世界です。

インタビュアーに化学式を書いて説明

大学院では分野を超えた交流を

大学院では、芳香族求核置換反応の汎用性を高める研究に取り組む予定です。電子求引基が不要な反応経路を開発できれば、コスト削減や環境性能の向上に繋がるだけでなく、教科書に載るような成果になるかもしれません。
また、大学院の授業では阪大の副専攻プログラムを活用して、化学以外の授業も積極的に受けてみたいです。様々な分野の人と交流することで、自分の知見や人脈を広げていけると嬉しいです。

研究室旅行中の一枚。鳶巣教授と川島さん

2024/02/27 
【インタビュー】

「化学とサッカー!一石二鳥ドイツ留学記」

 

2024/02/27 
【インタビュー】

「メリハリ研究、旅、パーティ、北欧留学記」

 

2023/05/15 
【インタビュー】

工学賞受賞者に聞く
②ポリマーを切って切っ...

 
閉じる
HOMEへ